カテゴリー: 研修

  • 全国浄土宗青年会 総合研修会 於 沖縄

    全国浄土宗青年会 総合研修会 於 沖縄

    11月26日(水)、沖縄県男女共同参画センターてぃるるにて全国浄土宗青年会の総合研修会が開催されました。
    奈良浄青からは4名が参加しました。研修会では終戦80年にあたって1名の先生のご講義と、野外でのフィールドワークを行いました。

    研修①新里堅進先生
    「戦後80周年を迎え これからの未来に向けての思い」

    那覇市出身の漫画家 新里堅進先生にお話を拝聴しました。先生は、高校在学中に沖縄健児隊の手記を読み、沖縄戦を劇画にしたいという思いから漫画家を志された来歴や、遺族の方からお話を聞いた時の体験談など、豊富な経験からくる戦争がもたらす悲しさを伝えてくださいました。
    画も拝見しましたが、先生が魂を込めて描くリアルな戦争は、これから先の未来に於いてもずっと、読む人に戦争の凄惨さを語っていくのだと感じました。

    研修②フィールドワーク(於旧海軍司令部壕)
    旧海軍司令部の壕跡地にバスで移動して慰霊法要を勤修し、フィールドワークを行いました。
    この壕跡地は小高い丘に掘られており、周囲を見渡しやすいことから、司令部が設置された重要な壕でした。
    資料館には当時の装備や備品などもあり、そこに書かれていた当時の所有者の手書きのお名前は、墓標に記される名よりも、より生々しい生きていらした証でした。
    壕内も見学することができ、当時を再現した絵や部屋を見ながら、戦争の凄惨さや過酷さを学びました。

    研修③フィールドワーク(於対馬丸記念館)
    対馬丸記念館にバスで移動し、慰霊法要を勤修した後、記念館内にて職員様のお話を拝聴し、館内を見学しました。
    沖縄からの疎開船である対馬丸は、九州に上陸できずに米潜水艦の魚雷で撃沈してしまいました。
    職員様は数少ない生存者のご親族で、当時の様子や、遺族側からの癒えない心の傷や悲しみを伝えて下さいました。
    館内には対馬丸に関するあらゆる資料が展示してあり、対馬丸を撃沈したボーフィン号は、「真珠湾の復讐者」のニックネームがあり、憎しみや復讐の連鎖を生み出す戦争の悲惨さを伝えているようでした。

  • 全国浄青 第21回全国大会 於 ホテルアソシア静岡

    全国浄青 第21回全国大会 於 ホテルアソシア静岡

    9月2日(火)全国浄土宗青年会全国大会がホテルアソシア静岡にて開催されました。
    奈良浄青からは会員9名が参加しました。

    担当された東海地区浄土宗青年会・浄土宗静岡教区青年会の皆さまのご尽力により、
    全国の同信同行の青年会員が互いに研鑽し、親睦を深める場となり、
    大会テーマである「信機信法〜愚者の自覚を〜」を実感する大会となりました。

    講義① 五郎丸歩 先生
    「日々の努力、夢への近道」

    2015年のラグビーワールドカップにて、一躍時の人となった五郎丸歩氏。ご自身のラグビー人生や強豪南アフリカに勝利するに至った道のりをご講演くださいました。特に冒頭「私は小さい時から特別な力を持っていたわけではなかった」と語られたのが印象的でした。
    また、組織を勝利に導く為に必要な項目として「準備」「多様性」「主体性」「品位」の4つを挙げられましたが、
    いずれも個人やチームを徹底的に分析した結果、導き出されたものだと感じ、浄土宗が重んじる「信機」にも通じているお話だと思いました。
    2019年の日本開催のワールドカップに関して「勝利を目標にするのではなく、勝利を手段としたことでチームは崩壊せず、成功に至った」と語られ、
    その視野の広さに、多くのことを学ばさせて頂きました。

    講義② 三宅晶子 先生
    「罪を犯さずに済んでいる私たちができること」

    はじめに自己紹介動画として、2015年に出場されたプレゼン大会の映像を流されました。
    そこでは三宅晶子氏が受刑者等を雇用する企業の採用支援を行う会社「ヒューマン・コメディ」を設立した動機や経緯が語られていました。
    しかし10年が経った今、創業当時とは全く心境が変わったとおっしゃいました。「出所者たちを社会へおくり出す機能を果たせなかった」という反省から事業方針を転換し『Chance!!』という日本初の受刑者専用求人誌を刊行するに至ったことをお話しされ、当初「過去を価値に変える」をスローガンにしていたことついて「当時の自分は傲慢で、他人の人生を変えられると考えていた」と振り返られました。
    これまでの多様な経験から学んでこられた姿勢が講義全体から感じられました。
    「支援が押し売りになっていないか」「支援する側、される側に無意識の線を引いていないか」「上から目線になっていないか」
    これらの注意喚起の言葉に、受刑者の方に限らず、広く「支援」ということ自体の難しさを考えさせられました。
    我が身を振り返り、繰り返し問うていく大切さは私たち僧侶にも欠かせないものだと思いました。

    講義③ 中川正業 上人
    「かまえて善人にして しかも念仏を修すべし」

    教えを「宝」と表現された中川上人からは、教法を深く信じる「信法」のお姿を学ばさせて頂きました。
    教えの実践をとおして信仰を育み、その信仰を以て布教をするのがわれわれであると、
    浄土宗僧侶のあるべき姿を、種々の提案とともにご教示くださいました。
    浄土宗の教えは、万人に求められていないかもしれない。しかし間違いなく万人救済の教えであるとお話くださり、
    「伝えることから逃げてはいけない」と布教伝道への熱意を以てご教導いただきました。
    また戒についてのお話の中では、トラック運転手の喩えが印象的でした。「危険なものを積んでいる時こそ、気をつけて慎重に運転をするもの」。
    それと同じように、私たちは三毒(貪・瞋・痴)という人を傷つける危険なものを積んでいるのだから、
    「気をつけて運転をする=戒を意識して生きていくこと」は自然なことなんだと実感することができました。

  • 近畿地区浄土宗青年会 第47回総会・第58回研修会 於 南紀白浜マリオットホテル

    近畿地区浄土宗青年会 第47回総会・第58回研修会 於 南紀白浜マリオットホテル

    5月29日(木) 和歌山県南紀白浜マリオットホテルにて近畿ブロック浄土宗青年会の総会ならびに研修会が開催されました。

    奈良浄青からは会員12名が参加しました。
    総会では前年度事業報告・会計決算報告がなされ、続いて令和7年度の事業計画案、予算案が承認されました。

    研修会では、3名の先生のご講義を拝聴いたしました。

    研修① 山下華朝上人
    『アジアで出会った「祈り」の原点〜浄土宗の教えの可能性〜』

    3年間、仏教国スリランカに滞在し、実際に在家信者の「祈り」の生活に触れて
    感じたことなどを多くの写真と共にご紹介いただきました。
    スリランカの仏教では、戒律の厳しさや教えの伝え方などによって3派に分かれていることや、
    ダルマスクール(日曜学校)で信者たちが体系的に仏教を学んでいることなど興味深く、学びになりました。

    研修② 上野山裕士先生
    『地域共生社会のために「寺院」にできること〜居場所、交流、防災をキーワードに〜』

    摂南大学にて講師を勤められている上野山先生は、専門に学んで来られた福祉制度や
    まちづくりを、現在生まれ育った和歌山で実践的に取り組んでおられるという。
    スウェーデンの事例として「住民と移民が交流するカフェ」が紹介され、
    「拠点は地域のシンボルとなり、愛されるものであるべき」というお言葉が寺院とも通じているように感じ
    印象的でした。

    研修③ 坪井剛先生
    『明治・大正期の知恩院〜浄土宗開宗750年記念大会に至るまで〜』

    佛教大学にて准教授を勤めながら、最近調査された明治・大正期の知恩院周辺の事柄について
    お話しいただきました。神仏分離令に伴う仏教界そして知恩院を取り巻く環境の劇的な変化・財政困窮の事情など
    を詳しく学ぶことができました。特に知恩院御用達各社や篤信者の支援の記録など当時の生の声を知る
    ことができたのは有難く、有意義な時間となりました。

  • 全国浄青 第20回全国大会 於 ホテルメトロポリタン山形

    全国浄青 第20回全国大会 於 ホテルメトロポリタン山形

    8月29日(木)全国浄青主催全国大会がホテルメトロポリタン山形にて行われ、奈良浄青から8名の会員が参加しました。

    台風10号が九州に大きな被害を与え、天候・交通の不安が募る中でしたが、東北地区浄青・山形浄青の皆さまのご尽力により、大変有意義な研修会となりました。ありがとうございました。

    講義① ディスカッション「青年僧の未来」

    安達 俊英 先生

    林田 康順 先生

    予め会員から寄せられた質問にお二人の先生がお答えくださる形式で行われました。法然上人の内面的変化について問うものから、五重相伝のあり様、僧侶のお酒との付き合い方まで、幅広い質問に対し、教学に即した視点から分かりやすくお話くださいました。時に両先生の見解が異なる場面もあり、大変勉強になりました。

    最後に50年後の未来に向けて、「仏教が―ひいてはお念仏が求められる波が必ずやってくる。それまで自信をもって説き続けてほしい。」との激励をいただきました。

    講義② 「寺院解放~アイデアが未来を変える~」

    マッコイ斉藤 先生

    バラエティ番組で多くのヒット企画を生み出されたテレビプロデューサーであるマッコイ斉藤先生は山形県鮭川村のご出身です。エンターテイメントの世界で培われた軽快な話しぶりで大いに会場を沸かせてくださいました。

    番組を制作する上で

    「一行企画」 一行で分かる企画でないと人には伝わらない。

    「ぶれない にげない あきらめない」 自分が面白いと思ったものは周りの意見に惑わされずやりきる。

    人の心に何か伝えるという点で、僧侶と共通したものがあり興味深く聞かせていただきました。

    講義③ 「各地区の未来への取り組み」

    会場ロビーには全国の青年僧が行う未来に向けての取り組みがパネル展示されました。講義③では北海道第一教区湯川寺の筒井章道上人と福井教区善導院の清水良将上人が登壇され、ご自身の活動についてお話くださいました。

    筒井上人は1~6名の小グループに本堂を貸し切りで使っていただく「おひとりさま写経会」を行っておられます。コロナ禍を境に対多数ではなく、個に寄り添うお寺であるべきだと転換をされたことで、仏教に興味はあるがあまり御縁のなかった若年層が集まるお寺となりつつありそうです。

    清水上人は毎日のお勤めのLive配信を実に1600日以上続けておられます。お念仏からはじまる幸せ―読経(お念仏)で幸せになっていく自分の姿を見てもらおうと始められ、数百名の視聴者と一緒にお勤めをされています。日本とインドを行き来する生活の清水上人ですが、いつでも・どこでも・だれでもできるお念仏の素晴らしさを改めて感じさせていただきました。

  • 近畿地区浄青研鑽会 於 斑鳩 吉田寺

    近畿地区浄青研鑽会 於 斑鳩 吉田寺

     2月17日(木)斑鳩 吉田寺様において、近畿地区浄青研鑽会が開催されました。「ぽっくり往生の寺」として広く知られる吉田寺様ですが、我々奈良浄青にとっては、なんといっても毎年恒例の三千礼拝行仏名会でお世話になっている、大変馴染みの深いお寺です。
    この度の研鑽会では、近畿各教区から会員がZOOMで参加し、吉田寺様をオンラインで参拝させていただくという試みで、お寺の縁起話に始まり、三千礼拝行を始めるに至った経緯などを、ご住職の山中眞悦上人からお話しいただきました。

     
     昭和58年から始まったという吉田寺様の三千礼拝行仏名会。当時の奈良浄青会長は三宅 浄土寺の藤田能宏上人でした。その藤田上人が会長を受けるにあたり希望された条件が「浄青で百万遍念仏と三千礼拝行を実践したい」というものでした。奇しくもその年に新会員として入会されたのが、ご住職山中上人。会から「三千礼拝行の会処に吉田寺様を」との話が持ち上がり、そのお話を快くお受けされたのが、山中上人の御父様、先代ご住職であったそうです。
    聞くと吉田寺様では、戦前まで仏名会が勤められていた記録があり、戦後途絶えていたその仏名会を、何とかもう一度復興出来ないかと、長年思案していたそうで、そこに舞い込んで来たのが浄青からの依頼でした。吉田寺様としては、まさに渡に船の尊いお話だったそうです。
    以来39年間、吉田寺様と共催という形で一度も途切れることなく続いている、奈良浄青の恒例行事。

    ご住職にお話をいただいた後、後半は近畿地区浄青 稲岡賢純理事長をお導師に、お勤めの中で、その恭敬礼拝を百礼だけですが画面を通して勤めさせていただきました。
    本年は三千礼拝行仏名会が始まり40周年を迎えるとのこと。
    今回の研鑽会を通して、近畿各教区から新たに多くのご縁を結んでいただければ有り難いと思います。

  • 防災・減災学習会 於 三組 結崎 極楽寺

    防災・減災学習会 於 三組 結崎 極楽寺

     10月14日(木)今期の実践活動である、防災・減災学習会の第一回研修会として、宮城教区 第三組 照德寺 副住職の中澤宏顕上人を講師にお招きし、「東日本大震災からの復興」と題してお話をいただきました。現地参加とオンライン配信での参加を合わせて11名の会員の参加がありました。

     お話は被災された当時のご自身のご体験や、現在に至るまでの復興の状況、また防災の重要性についてと、三部構成になっていました。
    始めに①講義目では、震災・大津波が起きた直後の被害状況、特に周辺の町、お寺、檀信徒の被害状況がどの様であったか、また避難時にとった行動、そして避難場所となった小学校体育館での生活など、当時の被害の状況を詳しくお話くださいました。

    ②講義目は、震災当時の実際の映像をまとめたものを鑑賞しました。
    お話を聞いた直後の実際の映像は、より現実的に、かつ身近に当時の震災の恐ろしさが伝わってきて、言葉を失うばかりでした。

    ③講義目では、今現在に至る被災地の復興の状況をお話いただきました。
    被災を受け、御本尊・過去帳の捜索から、長い歳月を掛けた瓦礫撤去、お寺の修復・別院の建立等の課程をお話していただきました。また被災後、自身の生活さえもままならない状況の中、檀信徒の為にお寺の復興も両立して進めていかないといけない、その重圧と苦難、労力は計り知れないものであったと、これまでの苦悩を語ってくださいました。
    特に、行政の宗教法人への援助介入がほとんどないことや、近隣寺院同士の協力援助話は、考えさせられるものでした。

     現在は被災したご自身の経験をもとに、講演会等でご登壇されながら、また地域のお寺と連携して避難用の食料・避難用品を備蓄する活動の筆頭に立ち、災害時お寺が人々の寄り所となれるようにと日々邁進しておられます。
    お話の結びに、現在被災地の人々は、ようやく復興へのスタートラインに立てたような気がすると仰っていました。

     今回の防災・減災学習会は、我々のもとにも今後いつ起こるかわからない大災害に備え、その心得と担うべき地域社会への役割について改めて考える、貴重な学習会となりました。

  • 第17回全国浄土宗青年会全国大会 in オンライン

    第17回全国浄土宗青年会全国大会 in オンライン

     9月1日(水)第17回全国浄土宗青年会全国大会が開催されました。昨年は新型感染症の影響により開催自体が中止となってしまった夏の終わりを告げる全浄青の恒例行事。一年が過ぎ、未だ終息の見えないコロナ禍の状況の中、今年はZOOMにてのオンライン配信による開催となりました。ご担当いただいた近畿地区 滋賀教区浄土宗青年会執行部の皆様には、諸準備等大変苦心されたこととご拝察いたします。万事トラブルもなく素晴らしい全国大会となりました。全国から290名近い参加があり、奈良浄青からは7名の参加がありました。

    講義①として
    「求道者たれ〜布教の心得を通じて〜」と題して、福井教区西福寺ご住職 総本山知恩院布教師 二橋信玄上人にご講義をいただきました。

     滋賀県八日市市(現・東近江市)のお寺の四男としてお生まれになった二橋上人は、ご縁あって16歳の時、当時の総本山知恩院執事長 鵜飼隆玄師の弟子となられ、敦賀西福寺に預けられます。師匠である鵜飼師がはじめに仰ったのは「求道心無きものは去れ」という言葉でした。
    多感な時期に、僧侶になる心も定まらないまま故郷を離れ、高校に通いながらの慣れない小僧生活に苦悶苦闘の日々を過ごされます。

    そんな生活が続く中、ある先輩のお誘いで若手青年僧侶の集まりに参加されます。
    当時の浄土宗は、開宗800年を控え、その機運を高めようと、全国各地から青年僧侶が集い、知恩院を目指し京都の街を念仏行脚したそうです。今に至る「全国浄土宗青年会」の起こりでした。そうした同世代の青年僧侶の真摯な思いに、心突き動かされるものがあったと。

    また同じ頃、嵯峨清涼寺で勤められた五重ざらいに参加するご縁があり、お念仏を申し喜ぶ人の姿を目の当たりにされます。そこはかつて求道者法然上人が訪れた地。
    導かれる様な様々な尊い縁が重なり、その後、回向師、また布教師としての道を歩まれ、檀信徒教化に励んでいかれます。

    「求道者としてどうあるべきか?」
    自問自答を重ねてこられた、これまでのご経験をもとに、全国浄青発足当時を知る謂わばレジェンド世代の大先輩が、我々現会員に熱意を持って布教の心得をご教示くださいました。

    講義②として
    「おうみ米一升運動を語り合う」と言う講題で、佛教大学大谷教授と淑徳大学藤森教授との対談形式で行われました。
    「おうみ米一升運動」とは滋賀浄青が生活困窮者や災害被災地への支援を目的に、平成22年より行なっている福祉活動です。

     1つ目のテーマは「おうみ米一升運動について」藤森先生からは歴史的観点から現代の福祉活動としての位置付け、どう評価していくか、また各地域の「〇〇米一升運動」として広がっていけばとの期待、大谷先生からは同じく歴史的な位置付け、宗教活動としての社会貢献、地域の特徴に根ざした活動として、宗教者が行う福祉事業としての可能性や2000年代の仏教は「発信」と「実践」である等、それぞれに評価いただきます。

     2つ目のテーマは「東日本大震災をはじめとする災害時の寺院の在り方とは?」災害時における寺院は被災当事者であると同時に避難所等支援者としての公共性を求められる役割があるという事、またその対象はお檀家さんだけでなく地域社会の全ての人であるという事、その為には日常からの繋がり、付き合いが大切である。そして寺院としての役割と僧侶としての役割は異なるものであり「お坊さん」としての立ち振る舞い、寄り添う姿が大事である。しかし、寺院や寺族自身が被災者として消耗する状況において公共性をどこまで捉えるかという課題もある等問題提起をしていただき、寺院の公共性や僧侶としての可能性についてそれぞれのお考えを話して下さいました。

     3つ目のテーマが「平時用における地域社会と寺院の関わりについて」という事で、前のテーマでも語られた日常からの地域社会との繋がりの大切さ、非常時にできる事は平常時の延長でしかないこと、また被災者側からの期待もあり行政とも連携すべきであるとの見解を述べていただきました。普段から寺院を解放しての行事などを行っているお寺が約4割、特に行っていないお寺が6割というデータ等からも、まだまだ積極的に地域社会との関わりを持つべきであり「お寺を開くとは?」という寺院が担うべき社会貢献活動について改めて考える機会となる貴重な時間となりました。

    講義③として
    「ありがたみを見つける」という講題で、落語家 桂三度師匠をお迎えしご講義いただきました。
     冒頭は事前に募集していた質疑に応答する形で、最後に落語を披露して戴きました。
    三度師匠は、元お笑い芸人でもあり、傍ら放送作家でも数々の人気番組を手掛けていました。それがなぜ落語家の道に入ったのか?芸人の時、コンビ解散などを経験もしたが生活はできる給料を貰っていた。しかし、地に足が着いてない感じがずっとあったそうです。これまで人生の重要な時は「自分の勘」を伏せて相手や周りの意見に合わせてしまっていた。この落語をやる事に関しては、これだーっと思った「自分の勘」を貫き通したそうです。時間が経つにつれ地に足が着く感覚になり、今では自分の身体と口さえ在れば、何処でも行けるし喋れる、更なる向上心もでるので落語家になって良かったと思えるそうです。
    そして、話をする時に意識していることは、観客の多い少ないは関係なく、背中から沢山の手を出して大衆の皆全員と両手で握手してるいる様な感じで、会場全体を包み込む様な思いで、真剣な気持ちでお話すれば相手にも一生懸命さが必ず伝わる。と面白い表現でお話されました。
    これは我々僧侶にも通じるものであり、とても大切な事であると感じました。
    また、僧侶は地元の方々と日々触れ合い同じ様な生活をして身近であれば良いと思う、そういう僧侶が良いとお話されました。
    最後は皆で「同称十念」、ではなく「1、2、さぁん、ダァ〜」で締め心は一つとなりました。終始、笑いが絶えない惹きつけるお話に、会場で拝聴したかったと感じました。

     

  • 近畿地区浄土宗青年会 第43回総会・第54回研修会

    近畿地区浄土宗青年会 第43回総会・第54回研修会

     5月24日(月) 近畿地区浄土宗青年会の第43回総会・第54回研修会が開催されました。京都府下に再度、新型感染症の緊急事態宣言が発令された為、今年度の総会研修会は、急遽ZOOMによるオンライン配信のみの開催となりました。総会ではオンライン投票を用いて、昨年度と今年度の事業・会計報告がそれぞれ承認されました。
     引き続いての研修会では、3人の先生方にご講義を賜りました。

    講義① 総本山知恩院布教師 安部隆瑞上人より
    「機を料(はか)らう 〜ありのままの自分を見つめる〜」
    と題して、ご講義をいただきました。

     講義の前半では、我々に馴染みの深いご法語『一紙小消息』より「末代の衆生を往生極楽の機にあててみるに」という冒頭の部分を引用し、時(時代)、機(人の器)、教(教法)の3つの視点に触れられました。浄土門の教えにおいては、この三つが噛み合い整合しているからこそ、末法濁世の時代において、煩悩具足の凡夫の我々であっても、本願念仏の教えにより、確かに救われる道があると、様々なお書物を引用しお示しくださいました。
    後半は講義の内容を基に、法然上人のご法語『機教相応』を讃題として、布教実演をしてくださいました。
    今期の近畿地区浄青の活動テーマは「信機 我が身の程を信じて」であります。
    活動テーマにも掲げた、浄土宗の根幹となる大切な教えの一つを、改めて学ばせていただきました。

    講義② NPO法人ジャパンハートの吉岡秀人氏より
    「共生の心でアジアの命と向き合う」と題してお話いただきました。

     吉岡氏は、東南アジアをはじめ国内外に広く医療支援を行っておられます。
    30歳で単身ミャンマーに渡った吉岡氏は、悲惨な医療現場を目の当たりにされます。風土病や火傷などの外傷から、多くの子どもが5歳を待たずに命を落としていく―それを見殺しにするしかないもどかしさに苦悩されながらも、その現状に立ち向かってゆかれます。そんな吉岡氏の姿に、心ある人の力が少しずつ集まり始めます。腫瘍に冒され死を待つばかりの男の子を思い切って日本に連れて帰った際には、手術を引き受けてくれた旧知の病院長が数百万円の費用のほとんどを援助してくれました。医療スタッフも集まり、カンボジアの病院設立資金をクラウドファンディングで募ると希望額の何倍もの寄付がありました。吉岡氏の活動が周りの人の善行を引き出したのだと感じました。私たちも青年会を通じて布施行や慈悲行を実践することで、一人一人の力は小さくとも周囲を巻き込んだ有意義な活動となるのではないかと考えさせられました。
    吉岡氏は、「人の命を救うことは自分の命を救うのと同義である。」と見出されます。「人間は自分のことは自分では分からない。人の目に映る自分の姿からしか自分の価値を認識できない。だから、人が救われないと自分も救われない。」人のための布施行・慈悲行こそが、私たち自身を満たしてくれる-自利即利他、二利円満に通じるお話でありました。

    講義③ 仏教研究学者の西山亮哲上人より
    「機根にまつわるエトセトラ」と題してご講義いただきました。

     機根の基礎知識、梵天勧請について、維摩経に出てくる舎利弗のお話などを原典に沿って、ユーモアを交えつつ解説いただきました。
    維摩経と聞くと僧侶の私たちでも難しい印象がありますが、面白いストーリーになっているということを分かりやすくお話しいただいたことが印象に残りました。
    また、西山先生は30代後半とまだお若く、同じ青年僧侶が頑張っているお姿に励まされました。
     

  • 第二回 防災・減災学習会 於 第三組 結崎 極楽寺

    第二回 防災・減災学習会 於 第三組 結崎 極楽寺

     令和3年2月24日(水)、第三組 結崎 極楽寺様において、第二回防災・減災学習会として、ボーイスカウト香芝一団であり看護師の田村様をお招きし、災害時などに役立つ救急法を学びました。会員11名の参加がありました。
    包帯や三角巾の巻き方など日常的に役立つものから、熱中症時の応急処置、心臓マッサージの実演や、AED装置の扱い方など、緊急時の救命法についてもお話いただきました。
     実演を交えた講義中も先生はこまめな水分補給を呼びかけておられました。夏場に特に多くなる熱中症ですが、実は秋冬も空気が乾燥しており、脱水症状を引き起こしやすいとのこと。人間は汗をかかなくても、皮膚や呼気から1日に約2000mlの水分量を失っているそうです。そして三度の食事で得られる水分は1日約1000〜1500ml。つまり、排出される水分の方が多く、食事だけでは身体に必要な水分が補えていないのだそうです。脱水症状は体調不良や、様々な病気を引き起こす原因となる、水分補給は特に意識しておく事が大切であるとの事でした。
    何事も普段からの意識づけが大切である。
    防災・減災への備えにも、通ずるのではないかと気づかされた研修でした。

  • 第一回 防災・減災学習会 

    第一回 防災・減災学習会 

     令和2年9月28日(月)第三組 結崎 極楽寺様において、研修会を行いました。
    コロナ禍の影響により今期初めての研修会となりましたが、白馬会長の下、11名の参加がありました。
    今期の実践活動である防災・減災学習会の第一回として、ロープワーク研修会を行いました。講師として、ボーイスカウト奈良県連盟香芝第一団副団委員長である大山様にお越しいただき、防災や人命救助時における様々な場面に適したロープの結び方・使い方を学びました。知識としても実践としても、とても大切で価値あるものだと実感しましたが、一度や二度教えてもらってできる程、簡単なことではないとも痛感しました。
     防災・減災は常平生からの備えが大切であると言われています。今期の実践活動を通して、一つ一つ学んで行きたいと思います。