第10回全国大会 於 東京

8月27日、「第10回全国浄土宗青年会全国大会」が東京ドームホテルにて開催されました。全国から450名以上の浄青会員の参加があり、奈良浄青からも9名が参加いたしました。今期の全国浄青は「こころは同じ 花のうてなぞ 〜命の輝き 念佛の輪とともに〜」をテーマとして活動しておられます。
20140827

〔第1講義〕中村外二工務店代表 数寄屋建築棟梁 中村 義明 先生

      ー 『寺院』という空間』 ー

ご自身が手掛けた建造物等を例に、日本建築ならではの空間作りについてお話いただきました。寺院とは格式高い建造物であるべきで、敷居を跨ぎ一歩足を踏み入れた時に少し硬く冷たい感じがするぐらいが、程よい緊張感を与え、より厳かな心持ちになってもらえる。また、たとえ小さな空間であってもそれぞれに意味がある。そこにどのように迎え入れ、どのように感じてもらうのか。寺院という空間がどうあるべきなのか、考えさせられるお話でした。

〔第2講義〕(有)ベルテンポ・トラベル・アンドコンサルタンツ 代表取締役 高萩 徳宗 先生

      ー 生涯顧客を創るサービスの本質 ー

旅行会社に勤めながら、車椅子等の身体的にハンデのあるお客様の依頼を受け入れることが出来ずにいたという葛藤から、本来の「サービス」というもののあり方を追求され『旅する視点からみる真のおもてなしと日本の心』としてご自身のお考えをご講義いただきました。「企業がお客様に育てられる」、そして「企業がお客様を教育し、育てる」。お客様にリピーターになってもらい、ファンになってもらい、生涯顧客となってもらう。たとえ良い商品を提供してもその後のサービスがなおざりになってしまうと客は二度と戻ってこない。「軸(じく)のサービス」が100%でない限りはそれに付随する「輪(わ)のサービス」がいくら良くても信頼は得られない等。我々お寺の住職、寺族と檀信徒さんとの関係の在り方についても当てはまる大変興味深いご講義でした。

〔第3講義〕落語家 林家 正蔵 先生

      ー 古典を現代に伝える心意気 ー

15歳で父三平師匠に弟子入りし、落語家として以外にも多方面でご活躍の九代目・林家正蔵師匠。「人に何かを伝える話」の難しさを自らの経験からお話下さいました。弟子としての修行中、師匠や先輩へのお茶汲みなどの下働きをさせられることに最初は納得いかなかったものの、次第に師匠の動きを見ながら人の気を読むということの重要さに気付かれます。また、ある寄席の会場でどうやっても笑わないお客さんがおられ、若い頃はなんとかしてそのお客を笑わせてやろうと躍起になられたそうですが、ある時、ただ全てのお客様に喜んでもらいたい、と「無心」に素直な気持ちで伝えようと努められた時、そのお客さんに笑っていただくことができたそうです。たとえば60分のおはなしをするとして、その中のたった「10文字」だけでもこれを伝えたいという言葉を持つこと、ただ一言これだけを伝えたいという心意気を持つことが大事であるとお話し下さいました。講演形式の後にお弟子さんの林家はな平さんのお噺を一席、そして正蔵師匠の「松山鏡」のお噺を聞かせていただきました。

研修会の後には会場を同じくして懇親会があり、全国の浄青会員同士の親睦を深め合いました。